「ダメな大人にならないために」

サイトを立ち上げたキッカケとしては、
私が数年前に東京へ旅行で出かけたときに
駅を目指して歩いていたが、方向音痴の私は途中で迷ってしまい、
どうしようか一人アタフタしているときでした。

｢どうしたんですか？｣

見ると、その辺にいる若い子達と何ら変わらない子が私に声を掛けてきた。
珍しいことがおこるものだ。

当然私は、この子が金銭目的であることを疑わず、
新手のオヤジ狩では……と、警戒していた。

しかし、そんなことを考えていたのがバカらしく思えるほどに、
彼は礼儀正しく、凛々しく案内をしてくれた。

もちろん金など請求せず、本当に親切心で私を助けてくれたのだ。
現代の若い子に、彼のような子もいるんだと思うと心が満たされた気がした。
格好だけで着飾っている今の若い子達よりも、
嫌な顔一つせず道案内をしてくれる彼の方が数倍輝いて見えた。

駅に着き、感謝の気持ちを伝え、彼と別れた。
そして、切符を買い改札を入ろうとすると、
「おっちゃん、方向逆やで」
と、聞き覚えのある声が。

その声の主のほうを見ると、何とさっき別れたはずの彼の姿が。
なんと私が電車を乗り間違えないかと心配になって見に来たとのこと。

私もそこまでしてくれるとは思ってもいなかったので、感動すらしてしまった。

彼のおかげで無事、方向も間違えずに電車に乗れた私。
車内で、「彼のように見本となれるが大人がいればなぁ…」
と思いながら座席に座っていると、どこからともなくウルサイ声が。
見ると、優先座席には携帯電話を使って大声で話している若い子が座っていた。
前には、杖をもって必死に電車の揺れに耐えている老婆。
それを見ても何とも思わないのか、若い子は大声で笑っている。
同世代でもここまで違ってくるのか。
こんな子がそのまま大人になっていくのかと思うと、私はどこかむなしさを感じました。

そして、「これではいけない、今の若い子達に伝えなくては！」
と思いこのサイトを立ち上げた次第です。

ぜひとも役立ててほしいと思っています。